タイムマシンのような上海

こんにちは、

今日は中国の話。上海です。

上海へ最後に行ったのは昨年の暮れだった。所用で5年ぶりに訪れた。5年前と同じようにリニアモーターカーに乗って、また同じホテルに滞在したのだけれど、変わっていないのはその2つくらいだと思うくらいに、すっかり変わったと感じた。

5年前は建設ラッシュで町中がほこりっぽく、独特の竹で組んだ足場が開発中の街である印象を強くしていた。宿泊したラディソンホテルもオープンして間がなく、営業しているものの工事が間にあっておらず、まだ内外装の工事をしていたおもしろい記憶もある。

街に出ると、開発された通りの建物とは対照的に、細い通りに足を踏み入れると、そこはまだ裸のおじさんが歩いていたり、タバコ屋に電話機が置いてあり、電話が自宅にないのであろう近所の人が電話をしにきたりしてた。ちょっとしたショックさえ受けたのを覚えている。

しかし今回は街の中心では、そんな場所はどこへ行ってしまったのかと思うくらいだった。街の人の身なりも変化していた。

凄まじい成長は僕が今更言う事ではないけれどすごい。上海の昨年のGDPは5年前の2.5倍になった。

かつて日本にも同じ様な時代があった事を、大学の恩師に会った際に話してもらった。東京の郊外に家を建てた彼は数年で売値が3倍以上になったという。給料は毎年50%ずつ上がっていって経理が混乱したという。貧乏学生が振り出しでも、前進さえすれば、テレビ、冷蔵庫、車、家と順番に手に入ることが見えていたし、実際にそうなった時代だった。立ち止まって考える暇もなかった。

この話を聞いて、僕は新鮮だった。どちらかと言うと、がむしゃらに必死に働いたという苦労話に近い話は、なぜかよく聞く。なんだろう。客観的に素直な視点で話してもらえたことで、同じ時間でも国と場所によって違う、不可抗力のような時代の力を意識するようになった。

 

上海は日本のように量と質に編集があまりされていないので、かなり量が多い。

 

下の画像のカフェで僕は考えた。出されるメニューの価格と、かなり作り込まれた内装から、日本の1/3くらいの施工費で内装工事がされていると。付き合いのある施工屋さんが、数年前に上海で現地の施工屋さんをつかったというので、その話をしたら、僕の予想の半分だったことに驚いた。今では僕の予想が正しいと思う。

kosuke shimada / 嶋田耕介

 

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